12/09/06 トンデモ“二股大臣”はオツムをCT検査せよ◆日刊ゲンダイ

「チェルノブイリ事故後、ウクライナでは健康影響を巡る訴訟が多発し、補償費用が国家予算を圧迫した。そうなった時の最終的な被害者は国民だ。日本という国が崩壊しないように導きたい」。
8月26日付「毎日新聞」掲載の、山下俊一日本甲状腺学会理事長の“呆言”です。「国民の安全を保証する」よりも「行政の面子を優先する」トンデモ“誤用”学者です。
「放射能の影響はニコニコ笑ってる人には来ません。クヨクヨしてる人に来ます。これは明確な動物実験で判っています」と「3・11」直後に講演した彼は、福島県放射線健康リスク管理アドバイザーとして県内の子供の甲状腺検査を「差配」しているのです。8月30日、その御仁が副学長を務める福島県立医科大学で開催された「私的懇談会」終了後に細野豪志環境大臣は、来年度から福島県民を対象に「ゲノム=全遺伝子情報」解析調査に着手、と語りました。
翌31日、県内の子供からDNAを採取し、「通常と異なる塩基配列や遺伝子の異常を見付ける」経費を来年度予算の概算要求に盛り込み、「被曝が人間の遺伝子に与える影響について調べる」と環境省は発表します。
平均年齢10歳の県内の子供の3割以上に甲状腺異常=嚢胞が発見されているにも拘(かかわ)らず、「政府としてしっかりと(福島に)向き合っていく。遺伝子の調査は直ぐに不安の解消には繋がらないかも知れないが、人間の根源的な遺伝子を調べる事で将来への予防になる」と胸を張る細野“二股番長”は即刻、霞が関から程近い虎の門病院で、オツムの思考回路をX線CT検査すべきです。
喩(たと)えたなら、洪水の危険性が高い地域にも拘らず、即時実施可能な住民避難も堤防補強も家屋移転も敢えて怠り、数十年後に完成予定のダム建設に向け多額の調査費を計上するが如き。実に本末転倒です。彼も又、「国民の安全を確保する」よりも「業界の利権を優先する」トンデモ“二股大臣”なのでした。
静岡県三島市が選挙区にも拘らず、福島と並んで原発銀座の福井で後援会「福井・豪志の会」が発足、と9月2日付「福井新聞」に意味深な記事が掲載されました。「将来、党代表選に出馬する際には応援する態勢を作りたい」と「設立総会には企業の役員、市議、発起人の後援会関係者ら約120人が出席」しています。電力業界のディープ・スロートが以前、「物心両面で支援したくなる人物だ」と僕に囁いたのを想い出しました。
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